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雑学講座18: ABS入門 その2

制御の狙い目


今回は、タイトルからして、少しかたい表現になりますが、 我慢して読んで下さい。

まずは、下のスリップ率の式をご覧下さい。
          車体速度−車輪速度
スリップ率 = ───────── × 100%
             車体速度

一体、何のことかわかりませんネ。では、もっと具体的にお話しましょう。
スリップ率0%は、車輪速度=車体速度ですので、すなわち、 車輪(タイヤ)がロックすることなく、路面を転がっている状態です。順調そのもの  (^_^)

一方、スリップ率100%は、車輪速度がゼロになっている状態です。つまり、車輪 (タイヤ)が完全にロックしていることです。これは、滑り易い路面で急ブレーキ を踏むと起りやすくなります。目が回るワ  (@_@)

ついでに、スリップ率が−(マイナス)になることもあります。これは、 式から分るように、車輪速度>車体速度の場合です。具体的には、 発進時にアクセルを目一杯踏込み、タイヤが空回りする時ですね。あせるヨ  (-_-;)

このスリップ率が、その1でお話した制動力と操舵性、方向安定性に 大きな影響を及していることをお話しましょう。


図に示す進行方向摩擦力は、まさしく制動力のことです。また、 コーナリングフォースは、車両の横方向の力(一言でいうと、横に 踏ん張る力のこと)ですので、大きい程、操舵性や方向安定性が良い 考えてください。
スリップ率100%の場合を考えますと、制動力はピーク時よりも 若干小さくなりますが、コーナリングフォースは何とゼロです。これは ブレーキはそれなりに効くが、操舵性や方向安定性は全くない ということです。これは、本当にコワイ状態です。


つまり、ABSは、このタイヤと路面のスリップ率を図の点A〜点Bの範囲内で 最適な制動力と操舵性・方向安定性を同時に確保するためのブレーキ システムです。すなわち、ブレーキ液圧を自動的に毎秒数10回、上げ下げし、スリップ率 が点A〜点Bの範囲内になるように一生懸命苦労?している訳です。 ABS様々です。

もっとも、雨の日や雪の日は、ABSに頼ることなく、最初から速度を落して 走るのが優良ドライバーの常識ですね。これなら制動距離が延びる心配も ないし、スリップも少なくなります。

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