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雑学講座15: 「鳴き」の話 その2

対策の考え方


前号で、発生のメカニズムはおおよそ分っていただけたかと思います。今回は、 対策の基本的な考え方についてのお話です。

        _/□□\_ キーッ!!!
        −◎−−◎− 
△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼

それでは鳴きを止めるには、どうしたらよいのか。

 まずは、振動を出さない方法。一番簡単なのは、擦れたときの引っかかりをな くすことである。例えばバイオリンでは、あらかじめ弓(馬のしっぽの毛を束ね たもの)に、ネッチャとした「松ヤニ」を塗り付けている。こうして弓と弦との 引っかかり、即ち摩擦力を大きくしている。この「松ヤニ」の代わり に、すべすべの「ロウ」などを塗れば、もうこれは弦を擦ってもスカスカで、音 などしない。
 ところがもうお分かりのように、この方法はブレ−キには無闇に使えない。鳴 きは止まったが、車は止まらなかった、と本末転倒の笑えない状態になるのであ る。

とはいえ、ブレ−キの鳴きが出やすいのは、何かの加減で急に摩擦力が高くな るところである。そこでパッドの開発では、突発的に異常に高い摩擦力が出ない ような設計をしている。実際は非常に軽いブレ−キの時に摩擦力が高くなる場合 が多いので、ここを改良する。この改良だと強くブレ−キを掛けたとき、すなわ ち効いて欲しいときにはしっかり効くので問題ない。

2番目の方法は、振動を止める方法である。
バイオリンなら(ギタ−も)振動している弦を、指か何かでつまんでやれば良い。 実際に弱音器という、弦にはさんで音を小さくする器具がある。
ブレ−キではどうするかというと、ブレ−キング の際、パッドとロ−タをしっかり密着させることである。何事もそうなの だが、不安定な状態だとカタカタとぶれが生じて振動が止まらないので、これを なくすと良い。

具体的にはパッドを柔らかくして面当たりを良くしたり、振動を 吸収しやすいような材料に設計している。またキャリパ−を振動しにくい設計に したり、ピストン位置・個数の変更、キャリパ−とパッドの固定法を改良し対応 している。

最後の方法は振動を音に変えにくくする、つまり音を響かせない方法である。 バイオリンの場合には胴体(共鳴箱)を取ってやればよい。ミュ−トバイオリン という、胴体が枠だけのちょっと情けない形のバイオリンがあるが、これはほと んど音がしない。同様にエレキギタ−もアンプやスピ−カにつながなければ、び っくりするほど小さな音しかしない。これもエレキギタ−の胴体は「板」であっ て、アコースティックギタ−の胴体のような「共鳴箱」ではないからである。ブレ−キ の場合には共鳴箱のロ−タを取るわけにはいかないので、ロ−タに響きにくい材 質を用いたり、形状を工夫して対応している。

具体的な対策は、整備編を参照下さい。

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