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雑学講座65 雪道とブレーキ

筆者が住んでいる地域では、雪が降るのは一年に数日でしょうか。そんな日は 「大多数の人は雪に慣れてないためトラブル続出、従って自分だけが上手く走 れるわけはない。雪が解けるまで出勤は見合わせよう。」と勝手に決め込んでいます。 その昔、ABSの試験で北海道に行った際、タクシーがスパイク付タイヤにチェーンを巻き、 お尻を振りながらも、高速で雪を巻き上げながら走っているのを見て、さすが北海道の 人は慣れたものだと感心したことを思い出しました。

今回は、雪道(寒冷地)とブレーキについてのお話しです。
雪道といっても、新雪路面、圧雪路面、凍結(アイスバーン)路面、わだち路、まだら 模様など、場所により、時間によりさまざまです。ご承知のように、ブレーキ力(駆動力 も同じですが)は、路面とタイヤ間で得られる粘着力(摩擦係数に比例)から得られ ます。

この摩擦係数は、路面の状態に依存し、アイスバーンの0.1、雪道の0.3あるい は乾燥路の0.9と大幅に変わってきます。また、タイヤのトレッド、材質などによって も違ってきます。しかも、まだら模様の路面では、4つのタイヤに各々違った粘着力が 生じるのですから、車は前後左右に振られて不安定になります。このような路面 で、安全・最適なブレーキングを行うのは、普通の人にとっては至難の業です。

そこで、登場したのがABSです。これはブレーキング時の停止距離短縮、車両安定性、 操縦安定性を狙ったもので、近年は、ほぼ100%標準装着となりました。しかしながら ABSは、極低速、アイスバーンなどでは停止距離が伸びたりすることもありますので 必ずしも万能ではありません。過信は禁物です。



次に寒さとの関係です。北海道では、−20〜30℃になることもよくあります。 では、ブレーキは低温ではどのようになっているのでしょうか。
先ずはパッドの性能ですが、一番問題になるのは朝一番のブレーキングです。 ローター、パッドとも冷え込んでいますので、摩擦係数が常温に比べて著しく低下し ブレーキの効きが落ちることがあります。特に金属繊維を多く使っているパッドは その傾向が大きくなります(またまた宣伝ですが、弊社の「SEIスポーツパッドSS」は 金属繊維を使っていませんので、低温でも摩擦係数はほとんど落ちません)。
従って、そのような時は、低速で軽く10回くらいブレーキングしましょう。ローター、パッド の温度が上がりますので、常温と同じ効きが得られます。

次に極低温では、ブレーキ液の粘度が上がり(ねばねばになる)、ブレーキ圧力の伝達速度 が遅くなり、効き遅れが生じることです。−20℃以下になると要注意です。なお、−60℃にもなる シベリアでは、特殊ブレーキ液とそれに合ったゴムシールが使われています。
また、付着した雪、泥などがブレーキや駐車ブレーキのワイヤ部で氷結し作動不良になる こともたまにはあるようです。カナダでは、それを防ぐため車庫にはヒータが備え付けて あるそうです。

また、路面の凍結を防ぐため、凍結防止剤が撒かれていますが、これはローター、ブレーキ キャリパ、パッド(特にメタリック系)を錆びさせ、作動不良や性能不良の原因になります。 定期的に水洗いされることをお勧めします。  


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