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雑学講座76 パッドの点検 その2


次はライニング表面の傷(図3)です。砂利、ライニング付着物、ロータ付着物等の硬い 物質(詳細は下記)がライニング、ロータ表面を削るためです。サーキット走行、悪路走行 等を行うと発生しやすくなります。小さな傷ですとペーパ掛けをすれば再使用可能です。

次は、表面の付着物です。ライニングとロータの接触面では「摩耗粉発生→摩耗粉付着→ 摩耗粉除去」(SEMINAR24摩耗境界面の話)を繰り返しています。通常の使い方では 摩耗粉はライニング、ロータ表面にはほとんど付着せず外部に排出されますので、 ライニング、ロータの表面はテカテカと輝いています。
ところが、高温になると、摩耗粉は熔融し、 ライニング、ロータ表面に付着しやすくなります。この付着物(メタル系パッドに多く 使われている金属繊維が主成分)が効き不良、パッド異常摩耗、鳴き、ライニング、 ロータ傷等の原因となります。一度、付着してしまいますと、通常走行ではなかなか 取り去ることができませんので、サンドペーパで取り去るのが一番よいでしょう。

次は、表面の変色・変質です。サーキット走行をしますと、表面が炭のように白ずんだり、 すかすかの状態になることがあります。これは高熱のため、変色・変質したためで、本来のパッド 性能は得られません。なお、金属繊維を使用したパッドは熱を伝えやすいため、未使用パッド (例SEI SPORTS SS)に比べて、どうしても変色・変質層は厚くなりがちです。この変色・ 変質層が1mm以下の場合は、表面を削除・研磨し新しい面を出せば再使用も可能です。

次は、パッドを横から見てみましょう。ライニングと裏板の間に隙間(図4)がありませんか? ライニングと裏板は高温・高圧下で接着剤により貼り合わされています。この接着剤は 通常の使い方ではほとんど劣化しませんが、高温に長時間曝されると劣化してきます。 その結果、裏板とライニングの間に小さな隙間ができます。これがどんどん大きくなると 最悪の場合ライニングが裏板より剥離、脱落することがあります。隙間が全周の10% 以上ある場合は交換しましょう。


また、裏板横面に錆があるかどうかも点検しましょう。錆がひどい場合は、ペーパで錆を落とし、 専用グリース(鳴き止め、錆止め用)を塗布しましょう。

最後はパッドの厚さです。走行距離を確認し、寿命がHPのMAINTENANCEの目安(例: 乗用車の場合、ノーマルパッドで4〜5万km)より極端に短いようでしたら、使用環境、 使用方法、ブレーキ作動不良等の原因が考えられます。
また1枚のなかでも場所によって厚さが極端に違っている(偏摩耗といいます)場合が あります。厚みの差が2mm以下だと問題がありませんが、それ以上になると引き摺り、 鳴き、片効き、あるいはパッド異常摩耗等の問題が生じる可能性があります。ブレーキの 作動不良、アライメント不良等が原因です。

さらに、前輪4枚(または後輪4枚)の間の不均一摩耗も点検しましょう。内・外パッド間、 左右輪間で2mm以上の不均一摩耗がある場合は、ブレーキの作動不良が主原因です。 余談ですが、海沿い地方ではロータの外側が海水で錆びてしまうため外側パッドの摩耗 が早くなるという話を聞いたことがあります。
なお点検時にライニング厚さが5mm以下の場合は、交換をお勧めします。



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