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雑学講座93 ABSとブレーキフィーリング その1

読者の皆さんから「スポーツ走行したいのでタイヤ、パッドなどを交換したが、ABSが 早く作動しすぎる。」、「ABSが作動すると、最後まで踏ん張れない」などのご質問、 ご意見が多く寄せられます。
ABSは、作動を開始すると、その瞬間ブレーキ圧が減圧しペダルが深くなります。 そのタイミング、減速度変化をブレーキフィーリングの違いとして、上記のように表現されているようです。
ABSについては、既に入門編(雑学講座17〜21)でお話していますが、今回はもう少し 突込んで、ABS制御とブレーキフィーリングおよびスポーツパッドに交換した時の ブレーキフィーリングの変化についてお話します。

ABSの目的は、減圧〜加圧を1秒間に何回も繰り返し、前後左右のタイヤのスリップ 率を一定範囲内に制御して、停止距離の短縮、操縦性、車両安定性を確保すること です。また、ABSは車輪の速度、車両減速度などを監視するセンサー、ブレーキ圧を 増減するHU(ブレーキ圧制御ユニット)、ECU(電子制御ユニット)、制御ソフトなど からできています。
今では、ABSはほとんどのクルマに装着されています。そのセンサー、HU、ECUの基本 性能はクルマによって大きな差はありませんが、制御ソフトは自動車メーカー、車種など によってかなり違っています。
乾燥路から雪道まで、低速から高速まで、緩ブレーキから 急ブレーキまで、ありとあらゆる条件で停止距離の短縮、操縦性、車両安定性を満足 できる制御ソフトがあればよいわけですが、これらは一方を立てれば他方が立たずと、 いわゆるトレードオフの関係にあるため、どうしても重点の置き所が違ってくるためです。

システム構成そのものは、クルマによって大きな違いはありません。
プログラムによって、用途別の味付けがされています。

車輪速センサー(SS) 電子制御ユニット(ECU) 液圧ユニット(HU)
Speed Sensor Electronic Control Unit Hydraulic Unit
SS ECU HU

例えば、スポーツ車向けの「スポーツABS」はABS制御開始スリップ率を高めに設定し、 ABS制御を遅らせています。その結果、踏ん張りが利くようなフィーリングとなっています。 車高の高いクルマは、操舵時の転倒を防止するため、操縦性、車両安定性に重点をおき 停止距離(効き)は若干犠牲にした制御ソフトにしています。
砂利道、極悪路では、条件によってはABSが作動しないようにしているRVもあります。 砂利道、極悪路などでは「ABSなし」の方が停止距離が短くなることが多いためです。 また、ABS作動時のペダルのキックバック(反動)も自動車メーカー、車種によって差が あります。昔は反動で足が折れそうなクルマ、ABSが作動しているのかどうかわから ないクルマと設計者の好みが色濃く出ていましたが、現在はそんなに極端な差は見受けられません。
                                 つづく。


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