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ブレーキ雑学講座

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ブレーキシステム その1 ブレーキが止るまで

ブレーキシステム その1 ブレーキが止るまで

ブレーキが止まるまで

この項は、雑学講座では、もっと初めの頃に取上げていた方がよかったかも知れませんが、 読者の方も基本に立戻って、復習しては如何でしょう。 まずは、下の図を眺めて下さい。
ドライバーがブレーキペダルを踏むと、その力はブレーキブースター(倍力装置) で増幅され、マスターシリンダーで液圧が発生。さらに前後配分など が調整(Pバルブ またはバルブの代りにABS)され、各車輪のブレーキに伝えられます。
人がブレーキペダルを踏むと、まずブレーキブースターに力が伝達されます。 ブレーキブースターは、倍力装置とも言われ、最近のようなクルマの大型化や 高速化に伴い、大きなブレーキ力を発生させるためのものです、原理は、エンジン の負圧と大気圧の差を利用して、負圧の吸引力で、マスターシリンダー側への 押圧を増大させることです。ブレーキ力をアシストさせる訳ですが、 最近はやりの「ブレーキアシスト」とは、意味が違います。
雑学21のABS編でも触れましたが、こちらは、コンピュータがペダルの 踏込み速度から、自動的に緊急ブレーキと推論し、ABSも含めた最大ブレーキ 力を確保するものです。
メカニズムとしては、ABSのメカニズムを流用しています。

次に、マスターシリンダーで液圧に変換されます。液圧を利用する最大の利点は 力の伝達が容易で、配管も自由に行えること。密閉された配管の中の液体に 加えられた力は、その大きさを変えずに、伝達されるという「パスカルの原理」 そのものです。伝達側と被伝達側で、ピストン面積を変えれば、力の増幅、配分 も調整出来ます。
尚、マスターシリンダーの上には、リザーバータンクがついているので、ここで パッド摩耗時にピストンが押出された時のブレーキフルードの補充も行われて います。

マスターシリンダーで液圧に変換された後、Pバルブ(プロポーショニングバルブ: 液圧調整弁)で、後輪のブレーキ力が小さくなるように調整されます。

このあと、ようやく、ブレーキ(ホイールシリンダー)本体に液圧が伝達され、 ホイールについたディスクローターを挟み付けて、クルマが止るわけです。

続く・・・・。

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