ブレーキ雑学講座
ネガティブとポジティブ
「君は、いつも前向きだね」とかの人生論ではありません。
今回はネガティブなブレーキのお話です。
動いているものを止める時にブレーキをかけるのが「ポジティブブレーキ」といいます。
自動車などがこれにあたります。
ところが止まっているときにブレーキをかけ、動いているときはブレーキを効かなくした
ものを「ネガティブブレーキ」といいます。「ポシティブブレーキ」の反対の使い方ですね。
これはエレベータとか旋盤等の工作機械に使われています。
なぜかといいますとこれらの機械は停電などの異常が発生すると、たとえ機械が動いていても
なにはともあれ停止状態にすることを基本にしているからです。
ブレーキの構造は、機械的にパッドを押し付けるコイルバネとそれを油圧または
電磁コイルなど(これらの動力源は電気です)で逆方向に押し戻す機構からでき
ています。電源OFF、停電などの場合はコイルバネでパッドを押し付けブレーキ
がかかります。運転している場合は、油圧あるいは電磁コイルでコイルバネを
圧縮してパッドを広げブレーキがかからなくしています。
←左図参照。これでイメージわくかな?(^_^;)
このネガティブレーキは非使用時の停止用にも使えますが、ポジティブブレーキ
と比較して、コイルバネを使っているためどうしても重く、大きいという欠点もあります。