ブレーキ雑学講座
ディスクブレーキとドラムブレーキ
乗用車では一般的に前輪はディスクブレーキ、後輪は高級車はディスク
ブレーキ、大衆車・軽自動車はドラムブレーキが使用されています。
今回はディスクブレーキとドラムブレーキの違いを表を見ながら
おさらいしておきましょう。
ディスクブレーキは丸い円盤を両側からパッドで挟むOPEN構造です。
そのため熱、水、摩耗粉などがたまりにくくなっています。またサーボ
効果(いわゆるカックンブレーキ)がないため入力に比例した出力が
でます。
ドラムブレーキはドラムの内周をライニングで押し付けるCLOSE構造となっ
ています。そのため熱、水、摩耗粉などがたまりやすくなっています。また
サーボ効果があります。
これらの違いを性能で比較しますと、ディスクブレーキは
①熱がたまらないためフェードしにくい、ジャダーがでにくい、
②水がたまりにくいため、ウォータフェードしにくい、
③摩耗粉がたまりにくいため、鳴きにくい
④サーボ効果がないためブレーキがコントロールしやすい
などのメリットがあります。
デメリットとしては、
①サーボ効果がないため重く大きくなる、
②その結果装着しにくい(特にトラック)、
③パッド面積が大きく取れない、
④価格が高い
などがあります。
簡単にいいますと高負荷の場合はディスクブレーキ、低負荷の場合はドラム
ブレーキと覚えていただくと良いでしょう。
実際の設計にあたってはこれらのメリット、デメリットを考えながらディスク
ブレーキにしようかドラムブレーキでもいけるのではと悩んでいます。