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クルマの安全システムとブレーキ その2

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クルマの安全システムとブレーキ その2


今回は、長期安全対策計画、先進安全車(ASV)プロジェクトなどで研究されている安全システム の一例として、車線を逸脱しそうになると警報を与え自動的に元に戻す「車線逸脱回避操舵シ ステム」について お話ししましょう。

前回お話ししました「車両安定性制御システム(VSC)」は、車に装着されている(車載装置と いいます)各種センサーで車の状況をモニターし、その情報を基に車を制御することで安全を 確保していました。

これに対し、「車線逸脱回避操舵システム」は車の状況以外に、道路等の状況 もモニターすることにより、更に安全性を高めようとするものです。例えば、カーブを通過する場合、 カーブはキツイか、路面が濡れていないか、事故車はないかなどの情報があれば、 車線を逸脱することなく、安全にカーブを回れますね。これらの道路情報を、道路に設置している ビーコンから車載のIT機器を通じて、あるいはナビゲーションの地図情報も織り込んで、 運転者に「次のカーブは急カーブで濡れているので制限速度は50km/hです。
「このままでは車線をはみ出します。減速してください。」などと音声で運転者に警報を与えてくれます。
それでも50km/hまで減速しなければ自動的にスロットルを絞ったり、ブレーキをかけたり、ハン ドルを切ったりして車線をはみ出さないように制御するシステムです。つまり車載と地上装置が融合 してより安全性を追求したものです。


筆者なんかは、これほどまでに手取り足取りされると、運転の楽しさを奪われるので、少しお節介な気が しますが、皆さんはいかがでしょうか。自動車教習所での練習や高齢者ドライバーの方にはありがたい かも知れませんね。
もっとも、このシステムは、そのような安全装置を装着した車が大多数を占めないとなかなか効果 を発揮できないといわれています(同じ道路をスポーツカーと自転車が走っているようなものですね)。 

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