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パッド(レジン系)の呼び方1 素材

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パッド(レジン系)の呼び方1 素材

今回はパッドの呼び方についてお話しましょう。
呼び方は普通、パッドのライニング(摩擦材)を構成している素材の主成分を基につけられ ていることが多いので、先ずは素材についてお話ししましょう。

通常、自動車用パッドは約20種類の無機、有機材料の素材からできています。 そのうちの主なものを紹介しましょう。

まず、「基材」といわれるもので、読んで字のごとし、ベース材とか母材に当たる物ですね。
これは、低温から高温まであらゆる条件で壊れないように強度を持たすために使われます (鉄筋コンクリートで言えば鉄筋に相当します)。
通常、繊維状で各素材と絡み合っています。

「基材」は、昔はアスベストが主流でしたが、公害・健康問題から使われなくなりました。その 代替品として、アラミドファイバ、スティール(鉄)ファイバ、銅ファイバ、セラミック ファイバ、ガラスファイバ、カーボンファイバ等が単独あるいは組み合わされて使われています。 パッド全体に占める割合(重量比)は大体10%から数10%です。

「摩擦調整剤」はロータとの潤滑を良くし摩擦係数、摩耗を調整する素材です。基材だけでは、あら ゆる条件で目標とする摩擦係数が得られませんし、安定もしません。例えば、摩擦係数を上げるため には研磨剤のような粒子状のものを加えます(但し入れすぎるとロータ荒れを起こしますが)。ス ティールファイバのようにロータ(通常は鉄鋳物)との摩擦係数が高いものは摩擦係数を下げるため あるいは安定させるため、カーボンブラック(グラファイト)といわれる粒子状のものが使われま す。

「結合剤」は素材を熱と圧力を加えて押し固めるときの接着剤の役目をします(鉄筋コンクリートで 言えばセメントですね)。通常熱を加えると固まるレジンが使われます(この製造方法からレジン系 と言われています。
(他の系としてはウーブン系等があるが、現在では消滅してしまっています)
  その他に、「鳴き抑制剤」、「錆防止剤」なども使われます。
最後にそれぞれ具体的な材料名を言えって?それは、勘弁して下さいヨ。
      
最後にまとめると、こんな風になりますね。
 コンクリート パッド
基材 鉄筋 スティールや
アラミドファイバー
(従来は、アスベスト)
結合材 セメント レジン
その他 色んな添加剤?摩擦調整材
鳴き調整材
錆防止剤

次回は、製品材質の呼び方について、お話をしましょう。

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